増減表の前にやるべきことがたくさんあります。増減表を書くまえにやれる工夫の質と量こそが数理能力の高さを示している気がします。
さて、二つの関数のグラフ \( y=f(x) \) と \( y=g(x) \) から、掛け算のグラフ \( y = f(x) g(x) \)の作り方を続けます。
今回は、\( f(x) =x^2 \) と\( g(x) =x \) から、\( f(x) g(x) =x^3 \) を作る場合から。つまり、
$$ y=x^2\to y = x^3 $$
という変形を眺めます。
グラフの掛け算では、
- 0を掛けると0
- 1を掛けても変わらない
- 1より大きいものを掛けると大きく
- 1より小さいもの掛けると小さく
- 負の数を掛けるときは、先に -1倍、つまりx軸に対して折り返しておく
といったことに気をつけるのでした。
- \( 0< x < 1 \) で \( y = x^2 \) がx軸に近づく
- \( 1 < x \) で \( y = x^2 \) がx軸から遠ざかる
- \( -1< x < 0 \) で \( y = – x^2 \) がx軸に近づく
- \(x< -1 \) で \( y = – x^2 \) がx軸から遠ざかる
ことで、\( y=x^3 \) が作られます。
原点付近の様子。\( y = x^2 \) がさらに強くx軸にへばりついて \( y=x^3 \) が作られます。