Mathematicaを用いたアニメーション作成

スピントロニクス分野に移って以来取り組んできたのが、力学的回転運動を用いたスピン制御とスピン流生成の研究です。この成果を講演するにあたり、すぐに静止画ベースのスライドでは限界を感じました。

というのも、電子のスピン、電子の運動量、物体の回転・変形、電磁場などなどたくさんの「矢印」が登場するので、これらをそれぞれ静止した矢印で表すと、何が何だかよく分からなくなってしまいました。

せっかく理論予言をしても、スライドがわかりにくければ、実験家の皆さんに興味を持っていただくのは難しいと思い、なるべくアニメーションを使って「動き回るモノたち」を表現することにしました。

とはいえ、アニメーション作成ツールっていろいろあって、どれも使いこなすのは難しそう。そこで、普段から研究でお世話になっているMathematicaのGraphics3Dオブジェクトを組み合わせてアニメーション作成することにしました。この手のノウハウについて情報が少なかったので、基本的にはMathematicaの巨大なヘルプファイルを眺めながら、かなりの時間を費やして試行錯誤しました。

幸い、講演スライドで使ってきたアインシュタイン・ドハース効果やバーネット効果のアニメーションなどは大好評でした。

せっかくなので、これらのアニメーションの作成ノウハウ(というか力技というか)をこちらで順次公開していきたいと思います。