理解が進んでみると「これ、先に知りたかったなあ」と思うことが多々あります。

なんでこんな面倒なことをしないといけないんだろう、これが何に役に立つんだろう、これ結局どういうふうに納得すればいんだろう、、、とあれこれと悩んでいたあのときの私に、タイムマシンでさかのぼって伝えたい内容を綴ります。

なんども納得したと思ったのに、どうやって納得したのか忘れてしまうこともたくさんあります。きっとまた忘れてしまうだろう未来の私に、タイムマシンにのって伝えたい内容も綴ります。

昨日までの私と未来の私が想定読者。あと、私と同じ悩みを抱ているかもしれない誰か。

まず、断片的なメモをblogのmtタグで書き起こし、それなりにたまってきたらこちらに集約します。

想定読者である私の趣向を思いつくままに列挙しておきます。

 

数学や物理学関係で好きな本・著者(最終更新日 2017/11/30)

  • 小林昭七「曲線と曲面の微分幾何」
  • E.F. Taylor, J.A. Wheeler, “Spacetime Physics”
  • Misner, Thorne, Wheeler, “Gravitation”
  • ファインマンさん
  • J.J.サクライさん
  • S.ワインバーグさん
  • ランダウさん・リフシッツさん
  • 高橋康さん
  • 加藤岳生「ゼロから学ぶ統計力学」
  • 川村嘉春「相対論的量子力学」
  • 田崎晴明「熱力学」「統計力学」
  • 松本幸夫「多様体の基礎」
  • 太田浩一「電磁気学」
  • 須藤靖「一般相対論入門」
  • M. Kaku, “Quantum Field Theory”
  • 小林昭七「接続の微分幾何とゲージ理論」
  • シャファレヴィッチ「代数学とは何か」
  • 松田・木下「相対論の正しい間違え方」

あと私にとってアニメーション界における水島努監督のような存在が、樺沢宇紀さん。原作のチョイスが絶妙で絶対の安心感。

つまりは、

  • 本題に入る前に、なぜそれが必要、必然なのか、その美しい理論形式に至る背景や勘どころが書かれている
  • ご自身がどう悩んでどう解決したかという試行錯誤の裏舞台が詳しい
  • タテマエよりもホンネ
  • どちらかというとそんなに物わかりの良くない読者を想定して工夫された解説
  • デベロッパーとしての視点、こだわり
  • 必要であれば、誤解を恐れず、ざっくりと言い切ってくれる

というのに惹かれます。

 

好き、嫌い、感動、衝撃、安心、不安、拒絶など(最終更新日 2017/12/17)

  • 混沌の現実世界から理論解析可能なデータを抽出して下さる実験家の方々を心底尊敬している。
  • 究極の抽象化を行う数学者の方々の脳ミソがどうなっているのか知りたい。
  • すべての場合分けを尽くす、必要十分条件を確かめるという緻密な論理的作業をやらせると必ず抜けがある。
  • 記号操作中心の計算はかなり速いが、計算ミスがものすごく多い。
  • 具体的な数値の手計算はあまり速くない。そろばん高段者の暗算力にあこがれている。
  • 算数は好きではなかったが、数学は好き。
  • つるかめ算やら旅人算やらニュートン算やらがちんぷんかんぷんだった。
  • 方程式をならったら、ちんぷんかんぷんでも大丈夫だったことを知ってほっとした。
  • 行列・一次変換、線型代数を知って感動した。
  • 線型代数を学んだあとに、つるかめ算などを見直してみると、その図形解法のみごとさに感動した。
  • 方程式をつかった記号操作で図形問題が解けることを知って感動した。
  • これで補助線引けなくてもいいんだ、と喜んだ。
  • でも補助線も引けた方がもっといいんだと後で気付いた。
  • 鮮やかな式変形ができたときは最高に幸せ。
  • 数式レイアウトの美しい論文ができたときは最高に幸せ。
  • 新しい記号が登場するとなぜか興奮する。たぶんわたしは記号フェチ。
  • 行列を見たとき、最高に興奮した。
  • アインシュタインのテンソル記法を知って、ちょっとした省略記号で劇的に作業効率化することに感激した。
  • ペンローズが独自の絵文字でテンソル計算をしていることを知って衝撃を受け、マネしたいと思ったが、そこまで激しいテンソル計算をすることがないので全く身につかなかった。
  • ファインマンが開発してくれた独自の図法で摂動計算できることを知って感激した。
  • 俺ジナルな図法を開発して、計算しようとするが、その計算をそんなに繰り返し行わないので、俺ルールをすぐに忘れてしまい、いつも計算効率化につながらない。
  • 初等幾何の証明問題に出会って衝撃を受けた。こうして緻密に論理を積み上げていくんだと知って感動した。
  • 高校までの物理はちんぷんかんぷん。
  • マーク式問題を「自力」解答すると、サイコロを振って解答した場合の期待値を下回った。
  • 運動量と運動エネルギー、力と力積と仕事の区別がつかず、いつどれを使うのか分からなかった。
  • 等加速度直線運動の公式、フレミングの左手の法則が大嫌い。
  • あれだけ意味不明だった公式たちが微積分を始めとする数学的操作で芋づる式に導出できることを知って感動した。
  • 導出過程を知ることで、必然的にいつどれを使うべきか判明することを知って感動した。
  • 多項式のテイラー展開が二項定理による展開と一致することに気付いて愕然とした。
  • ニュートン補間公式、ラグランジュ補間公式を知ったとき「次の異なる3点を通る放物線を求めよ」に費やした3元1次連立方程式を解いた時間を返してくれ、と叫んだ。
  • 古典ベクトル解析のdiv,rot,grad…には拒絶反応。
  • 微分可能多様体と微分形式を知って感動した。
  • 量子化学でシュレーディンガー方程式を解くこと=量子論、みたいな講義に拒絶反応。
  • ファインマン物理学やJ.J.サクライでブラ・ケットを知って感動した。
  • みかけ上ことなる様々な形式が、抽象化された世界では同一であり、その特別な表示・表現の一つであることを知って感動した。
  • ランダウ・リフシッツのLagrangianから出発する構成に感動した。
  • 場の古典論の一般相対論パートは古典ベクトル解析的な表示でツライ。が、抽象表示と行き来するとそのつど理解が深まって感動する。
  • 困ったら、ランダウ・リフシッツ、サクライ、ファインマンを見返してみる。
  • 本は「はじめに・あとがき→目次・索引→…(気が向いたら)本文」という順番でながめることにしている。
  • 教科書や専門書で、じっくりと1冊に集中して取り組んで完全解読することを始めからあきらめている。
  • 教科書や専門書を眺めていて、中盤から後半でついて行けなくなって辛くなったら、とりあえず、似たテーマで、より高級で難しそうな本を買い、その序盤を眺めることにしている。
  • 眺める作業が飽和し、雰囲気になじんできたと感じたら、一つ一つ丁寧に論理を追う。
  • これまで解決に困難を感じた問題に適用して、劇的に簡略化を感じされたら、とりあえず、それなりに理解できたと自己満足しておく。
  • 問題集や演習書の問題をヒントなしでじっくりと解くのが苦手。パズルを解くのも苦手。あきらめが早い。さっさと答えをみる。
  • これ解けたら100円あげる、と懸賞金がかかったときだけ、必死に解こうとする。
  • 一つの問題に対する複数の解法を比べるのが好き。
  • 複数の解法を収集し、それらを比較、分類し、それらの解法が似通ったものだと心底納得できるまで悩み続け、別解を考えるのが好き。
  • なぜ解けるのか、なぜ解けなかったのかという仕組みを調べたり考えるのが好き。
  • 同じと思っていたことが実は違う、よりも、違うと思っていたことが実は同じ、に感動する傾向がある。
  • 初等問題を高級手法でムリして解こうとしてみるのが好き。
  • その問題が解くまでもなく自明に感じられた瞬間に、自分の成長を実感する。